「推しは推せる時に推せ」精神でKinKi Kidsのコンサートに行ってきた話


2019年12月14日、初めてKinKi Kidsのコンサートに行ってきた。

最高だった。





今年の3月、唐突にKinKi Kidsが気になり始めた。
ずっとSMAPを追っていて、他の人たちとかコンテンツに現を抜かすこともあったが基本的には好きになってからはずっとSMAP一筋だった。
きっとこんなにハマるのはSMAPが最後だな、なんて思ったりもしていた。


そんな私だったが、かなりあっさり沼に落ちた。

きっかけというきっかけはないが、辿ってみると、キンキ担の方の「剛が一人で新幹線に乗った!危ない!とか、二人で電車に乗ってて剛を奥に追いやったあのオッサン絶対痴漢や!手繋いでればよかった!ってプンプンしてた若い頃の光一さん割とヤバい(ニュアンス)」みたいなツイートを見たことがきっかけだったと思う。

この普通にちょっとやばい話を見て衝撃を受けた。
そもそも中居担つとぷ推しシンメ厨という三拍子揃った私がキンキにハマらないわけがない。まんまとのめり込んだ。





「私はこれ以上抱えきれん!自分の界隈だけでいっぱいいっぱいなの!キンキは好きだけどハマってはないよ!落ちてはないよ!」

と数ヶ月意地を張り続けたが、コロッとFCに入会した。10月のカレンダーには『どんなもんヤ 特番』と入力していた。丁度その日恵比寿のネイルサロンに行っていて、時間が押してギリギリになり「どヤ始まる!やべえ!」なんて早歩きしながら、前におつよしが代官山によく行ってたらしいってだけの理由でついでに歩いて行くかなんて余裕かまして何故か代官山まで行った、という久々に痛いことまでした。


まぁそんなこんなで着実とハマっていき、その日のどヤ特番で、光一による2年振りのドームコン決定のぶっ込み。
泣いた。ありがとう世界。

早速応募した。落選。泣いた。

一般の電話、カレンダーにまで書いて普段消す通知も15分前と5分前に設定、時計と睨み合って、479回目のダイヤルでやっと繋がったと思っていたら完売の案内だった。

それくらいの時期に新しい地図のファンミも落選したので普通に泣いた。今年一年ずっといろんな現場に落選しっぱなしでメンタルやられた。



まぁしかたないかな、ご縁がなかったんだな……って思っていたら、同行させていただける方に出会えた。現世の女神様だった。
その日からはもう毎日が楽しくて仕方なかった。(まぁこれを書いてる今も最高に楽しい)




そして!!!!!
ついにこの日がやってきた!!!!!!!







1時間半くらい前に会場入りして、席に着いたら、音楽と共に噴き出す噴水。

上品すぎる。

その演出が終わったら自然とみんな拍手していて、キンキのファンすごい……って拍手した。


続々と席が埋まっていき、ペンラやら団扇やらの準備をみんながしているのを見ながら「キンキのペンラかわいいなー今回あったらねー」なんて話していたら、隣に座ってたいた方に「もしよければ、これ使いますか?」と声を掛けていただいた。

20周年コンサートとKコンのペンラを、よければもらってください……と。

もうそこで既に泣きそうになった。
なんて温かい人なの……キンキのファンってみんなそうなの……涙出るよ……


その方は2本持っていたんだけど、私たちに渡してしまったらその方の持つペンラがなくなってしまう。恐縮してしまって、いやこれ受け取れないよ…申し訳なさすぎるよ…なんて思っていたら「思いっきりペンラ振ってくださいね!」なんて笑顔で言われてしまった。泣きそうになった。私は幸福に触ったのだ。






そして、18:00、開演。

モニターには赤と青の光が。
始まる。


愛のかたまり。


KinKi Kidsコンサートは2年振りで、去年はコンサートが難しいのではないかとの判断で中止になった。剛くんはもちろんだけど光一くんもスタッフさんもつらかったと思う。
年末の東京ドームが他Gに決まったことから、今年も無いのではないかという声もあった。

そんな中での発表。しかも、ラジオ特番でのぶっ込み。

2年振りのコンサートのトップが、二人の合作曲である愛のかたまり。


こんなの愛のかたまりじゃん……




イントロでKinKi Kidsが登場して、私ってまだこんな高い声だせたんだ?ってくらい超音波が出た。イルカ並だった。


正直、剛くんの耳がとても心配で。今までのような曲を同じような曲調で、それもドームで、ファンの悲鳴も歓声もすごい環境で、本当に大丈夫かな……なんて思ったりもしていた。

だが、そんなこと、私なんかより一番心配しているのも剛くんの現状を理解してどう構成するかを考えているのは剛くんはもちろん、隣で支え続ける光一くんやスタッフだった。私が思う心配なんてそんなものとっくにしていて、それを乗り越えてドームコン開催を決定したのだ。わかってはいたけど、改めてそれを実感した。



その後の3曲もやばかった。一言で言うと沸いて沸いて泣いた、という感じだ。

4曲目がしっとり終わり、鼻をすすっていたら「ど〜も〜KinKi Kidsで〜す」といつものKinKi Kidsがやってきた。あれこれ私数時間前、ぶんぶぶーんで見たぞ?

「今回僕はね、鏡みたいで……」と言った剛と「どうも、王子やらせてもらってます」と衣装に触りながらしたり顔で言う光一。かわいい。なんてかわいい40歳。


そこから確か、噴水の話になって、剛が野草のテレビ見てたらコンタクトつけ忘れた〜言うてステージの上でつけはじめた。
で、光一手品やってってリクエストされたから何やるのかと思ったら「今多分1本に見えてるこの指がつよしくんは2本に見えるようになります」という……私たちは何を見させられたのか
光「つよしくん、つよしくん」
剛「(コンタクト入れてる)」
光「つよしくんこれ何本?(指2本見せる)」
剛「え?4本!」
光「wwwwwおれのマジックもここまでか…」
剛「んふふ」

ただのカップルだった。
私は唖然として双眼鏡片手にずっと二人を見ていた。5万5千人を前にして、だだっ広いステージの上でお互いの方に体を向けて会話をする。心做しか二人の声色も柔らかく、会話をする時や話を聞いているときはにこにこ笑っていた。そこにはきっと二人しかいなかった。



そして、ジャニーさんへのリスペクトでセトリは懐かしい曲とか入れてますーという話になった。光一さんがまた雑なファンのマネをするんだけど、
光「みんなあの曲好きで歌ってくれた〜みたいなのあると思うけど、何であのっぎょっぐ…(破裂音)」
剛「なんですかwwwwwなんですか?もっかいやって」
光「何でっあのぎょっぐ○✕※△…」
剛「わからへんねんwwww」
光「え?つよしくんこの破裂音みたいなのだめでした?」
剛「いやこっちの耳でも聞き取れへんわ」

聞き取れないって剛くんが言った時にハッとした顔をして、この破裂音つよしくんの耳的にだめなやつだった?ってちょっと不安そうに言った光一を見て、誰だよ光一は剛の耳のことをなんやかんや〜ってごちゃごちゃ言ってるやつは!!!と思ったのだ。私は。まじで。

それを聞いたおつよしの顔みた?あのかわいい笑顔見た?「いやいやこっちの耳でも聞き取れへんわ」って言ったおつよしの顔見てからごちゃごちゃいいな!!!!!言えないだろうけどな!!!!!!!!

そして、3回目にしてようやく剛くんが聞き取る。その後の光一さん。

「さすがKinKi Kidsやな!!!」







MCが終わって、みんなに愛されてる名曲メドレーが始まった。わたしはもうこの時点で無理だった(いや愛のかたまりから無理だったが)。ボニバタからLOVESICKなんて、もう、どうしろってんだ。

踊りギターを弾く二人の、信じられないくらいのかっこよさ。MCのゆるさとかわいさ。緩急の差がすごい。
というか、なんでKinKi Kidsはこんなに歌がうまいの?CD音源よりCD音源じゃん。なんであんなに踊りながら、ギターをかき鳴らしながらその歌唱力を維持できるの?いつかの「お前たちがこんなに歌上手くなるとは思ってなかったよ……」って言った中居正広を思い出した。


どの曲も本当に素晴らしかった。まさか、合作曲メドレーを聴けると思ってなかったから。Topaz Loveを聴いて衝撃でしばらくそれしか聴いてなかったという過去を持つ私にとって、生で聴くことができたのは飛び上がるほど嬉しかった。愛のかたまり、恋涙、銀色暗号、Topaz Love。どの曲も大好きで、恋涙と銀色暗号は泣くかと思った。(連日WSで流れる「You…は光一さんが涙を流した時の様子を剛さんがかいた曲!」は問いたださないで壊れるから案件だと思うからそんな大々的に言わないでやって……泣いちゃう……)

Kissからはじまるミステリーのオタクとしてはフッフー!をやれただけで今後60年生きる意味を見いだせた。
硝子の少年を生で聴けたこと、これは私の周りのジャニオタ達に自慢する。一曲一曲が好きすぎて全部語りたいけど嫌がられそうなのでやめる。

それから、ものすごく個人的なのだけど、薄荷キャンディーでは最初から最後までずっと泣いていた。丁度12月5日のFNSで2003年のキンキの薄荷キャンディーを思い出していたからだった。歌うKinKi Kidsを見るSMAP、見つめるSMAPを見て最初少しだけ笑っちゃうKinKi Kids。世界平和。そんな薄荷キャンディーを聴けた私は幸せ者だ。




首からぶら下げた双眼鏡を覗くことも忘れて、いただいたペンライトを握りしめてモニターすら見ないでステージの上で歌う二人を見ていた。席がドセンだったからそれはもうまっすぐ、ひたすらまっすぐ見つめ続けた。

スタトロもムビステもそういう大掛かりなセットはなく、メインステージのみの演出だった。5万5千人が全員ステージだけを見つめ、時に笑い時に泣き時に叫びペンラを振り、拝む…という、一般参賀と言っても過言ではないコンサート。

踊る光一と、ギターを弾く剛。


わたしは、本当に、二人しかいないんだと思った。
KinKi Kidsが二人しかいない、なんてこと誰でも知っているけど。




二人しかいない。これってものすごく大変なことだと思う。

喧嘩をしたことがないんだ、と笑っていた二人を思い出した。それを見た時は、喧嘩しないなんて仲良いなーなんて思っていた。けれどそんな簡単な話ではない。

40過ぎて喧嘩してないことがすごい、のではない。一番多感で不安定な10代の時にも喧嘩をしたことがないのだ。
気に食わないこと、ムカついたこと、漠然とした不平不満、10代半ばなんてそんなことで誰かと対立したり八つ当たりして傷つけ合ったり、みたいなことが当たり前だと思っていた。それはきっと偶像であるアイドルも等しく経験しているのだと思っていた。けれど、この二人はそんな一般の友人関係とは全く違う歩み方をしてきた。

年齢も近く、寮でも一緒、仕事でも一緒。そこまで近くにいると相手の好き嫌い関係なく、普段なら気にならないちょっとしたことでも気に障ったりイラついたりすると思う。それに加えて二人はそれはもう忙しかった。「Youたちは人が休んでいる時に働いて、人が働いている時に働くんだ」とジャニーさんに言われたというくらいには働いていた。休みはもちろんプライベートなんてほぼ存在しない。そんなの私なら耐えられない。
そんな中でも二人は一緒にいて、お互いがそれぞれ頑張って、KinKi Kidsに戻る。インタビューの記事で光一が「僕達はずっとふたりぼっちだった」と言ったのを見たことがある。きっと、二人だけで支え合って生きてきたのだ。


どんなことがあっても二人でやっていかなければいけない。喧嘩もしない。二人しかいないから。
だからこそ、二人でKinKi Kidsとしてどうステージに立つか、話し合って考えてこんな素晴らしいコンサートができたのだということ、そんなものすぐにわかった。
なんならキンキ三昧での二人の「光一が好きな曲歌おうよっていう剛と、いや剛くんのことを考えたセトリにしたいっていう光一」を目の当たりにした時、この二人は本当にお互いを思っているのだと感じた。



そんな二人だが、セトリのくだりで光一さんが言った「お互いに歩み寄って」という言葉。私は少しだけ衝撃を受けた。歩み寄るって、なんだか今までお互いが遠くで別のことを考えてるみたいなニュアンスじゃない?って。私が中居担だからかもしれないけど、勝手なイメージで、キンキはずっと仲良しで言葉にせずともお互いのことが何でもわかる…みたいな二人だと思っていたから。

でも、文字にすると少し堅くなるんだけど、「お互いに歩み寄る」ってすごく素敵な言葉だと思う。

これはオタクをしてて常々思うんだけど、目を見ればわかるなんてちゃんと言わなきゃわからないということ(スマヲタを小出しにする)。
私からすればキンキなんて以心伝心の語源みたいな、お互い「別に言わなくてもわかってます」って感じなんだろうなと思ってる。
でも話し合いってものすごく大切で、話さないと伝えきれないこととか言葉足らずで噛み合わなくて誤解をするみたいなこともあると思う。

喧嘩もしない、朝会っただけで相手の調子がわかるような二人が「歩み寄ってつくった」と言葉にしてくれたことがなぜだかとても嬉しかった。





セトリネタバレになってしまうのだけど。
今回のセトリは剛くんが考えたとのことで、セトリをざっくり思い出してみた。(どどど新参だけど曲めちゃくちゃ聴いてたから全曲わかったよ!)

全24曲の内、アルバム39のKOICHI'S FAVORITEの曲が4曲。YOUR FAVORITEが6曲。TSUYOSHI'S FAVORITEは入っていなかった(10年以上も前のだから好みとか変わってるかもしれないけど指標として)。あと、光一がクソ好きなWant youとかこれどう?って提案したGive me your love。合作曲メドレーは言わずもがな。

なんか、とても、愛を感じてしまった。
キンキ三昧で、二人がアルバム曲を全部聴いてて光一が「俺これ好きやわ〜」とか言うと「そうなの?そういうの言ってくださいよ!」って返した剛。
剛くんが大丈夫な範囲で、ファンも光一も好きな曲をセトリに入れたのかな……でもなんか39も二人の選曲がものすごい被ったみたいなこと言ってたし、キンキ三昧で「これ好き!」「俺も!」みたいなのよくあったから二人とも曲の好みが似てるんだろうな〜ってニコニコする。


関ジャムかなんかで、「僕が光一をプロデュースしたらもっとこういう風にするのに、みたいなことはありますね」的なことを剛は言ってた気がする(うろ覚え)んだけど、踊る光一のかっこよさとかそういうのを全面に出したくて結構アップテンポの曲を多くセトリに入れたんじゃないかな。

光一も、さっきも書いたけど「この音だめだった?」とか、セトリの件について「無理はしないでくださいね」と言ったりだとか。そして、基本的に光一がダンスで剛がギターで、どうしても動きがあるほうが目立ってしまうから、「剛くんの見せ場つくろうよ」って言ったりだとか。


こんなにお互いのことしか考えない人達っているのかな。
人類この二人だけだったらよかったのにね。




そんな光一の一言から生まれた『KANZAI BOYA』

二人して、KANZAI BOYAなんてありえへん!とか言ってたけど今になるとその名前もいいな〜ってなる、と。二人がKANZAI BOYAの思い出を話してるのかわいかったなー。
曲もめちゃくちゃ良くて今も脳内にすごく残ってる。

中でも、「もうジャニーさんに名前を付けてもらったグループは出てこない」という言葉が印象深かった。KANZAI BOYAにしろKinKi Kidsにしろ、ジャニーさんがつけてくれた名前で、それにどうしようもなく愛着が湧く。私のイメージだと、KANZAI BOYAですよ!?ありえませんよねぇ!って中居正広に言ってるイメージだったが、「KANZAI BOYAに改名する?」なんて言うくらい今では思い入れがある名前なんだろうなぁ…

『KANZAI BOYA 無敵なnameㅤKANZAI BOYA 素敵だね』



歌い終わって「俺この曲すごくいいと思う…好き!」って言った光一さんと、この歌詞考えさせられるな〜深いな〜なんて言う光一に「そんな考えてくれたの?」って笑いながら言った剛さん。

それから、その前のMCで「俺ずっと踊って……」って言った光一さんに「かっこよかったよ」って言った剛さん。なんかほんと。なんか、ほんとさぁ。


お互いのことが好きなんだろうなぁ…


ボーダーラインのそれぞれのセリフが入ったサンプリングでずっと遊んでた時も、お互いがお互いのパートのサンプリングをいじってたんだよね。あ、自分のじゃなくて相手の押すんだ!って思った。

「この『とんこつ味!』のためだけにセトリに入れました」って言った剛を見る光一のあの笑顔、きっと忘れない。



本当に、この二人はお互いのことが大好きなんだな、と感じた3時間だった。あんなに純粋でまっすぐな相手を思いやる気持ちを全身で感じる機会なんてなかなかない。





そして、アンコールラストの『You…』

アンコールでボクの背中には羽根があるを歌ったあと、「You…を歌います」と言った剛の声を聞いて、私たちは思わず顔を見合わせた。「まってまってまって……!?」と本当に言った。人間って驚きすぎると待ってしか言えなくなるのだ。


「このYou…という曲、一つはジャニーさんへ捧げる愛、もう一つは僕達KinKi Kidsの友情をかきました」
「ジャニーさんが天へ昇ったあの日、夕立が止んで虹がかかっていたんですね。そんなあの日の、僕達二人の物語です」


自分の呼吸さえも邪魔なのではないかと思った。あまりにも美しくて。切なくて、儚くて。


『君が涙をはじめて見せてくれた 気づかないふり出来なかった
どんなひとにも悲しみが流れてる 背中を掌で撫でた』

一瞬で、あぁ、いつか言っていた「僕が泣いていた背中をさすったとある人」は光一なのだと理解した。こんな答え合わせがあるのかと思った。

私は入っていなかったけどレポで見た、7月のENDRECHERIのライブのMCでの「いつか言いますけど、とあるやつが珍しく泣いてて。「めっちゃ泣いてるやん」と思ってそばに行って背さすったんです。そしたらその人「やばい見られてる恥ずかし」みたいな顔してて」(下書きから引っ張りだしたから正確ではないと思うけど)という言葉。

見た当時は、勝手な願望で、そのとあるやつが光一さんだったらいいなと思っていた。私は全然二人のことを長く見ているわけではない人間だけど、それでも、なんとなく剛さんがこんな風に言葉にするということはその人はとても近しい人間なのだろうと思った。
その人が珍しく泣いていた。嫌な言い方をすれば、別にその人がどうでもいい人ならわざわざ話なんてしない。きっと剛さんにとって大切な人で、自分の前で涙を流したことに驚いて、でも誰よりもその気持ちがわかるからそっと背中をさすったんじゃないかなぁ。そして、いつか答え合わせをしたかった。きっと自分だけの秘密にしたくなかったのだと思う。



『夢を叶えることができず 羽に傷を負った子どものよう
涙伏せた君を 強がり合ったあの時』

剛さんはSONGSで「二人ってなると…鳥でいう羽やったりすると、両方に翼があることで飛んでいくから」と言っていた。羽。衣装も翼が描いてあったなぁ……

多分、どうしたの?大丈夫?僕も悲しいよ、みたいな話はしなかったんだと思う。12歳の頃から一緒にいる相手だからこそ泣いている姿を見ても何も言わずにそばにいたし、泣いてるところを見られた恥ずかしい!って思って、でもやめろよーなんて言わなかったんだろうと思う。


他担の私から見ても、ジャニーさんに一番愛されたのも愛したのもKinKi Kidsなんじゃないかなって思っていて。ジャニーさんのエピソードを語る二人が大好きで。「まだ実感していない」と言う光一と「ジャニさんどこかで見てますよ。自分でチケットとか買って」って言う剛。ジャニーさんジャニーさんって、ずっと言ってて。ラストの曲も「ジャニーさんが名前をつけてくれたHarmony of December」で。二人にとってジャニーさんは永遠なんだな…まだずっとそこにいるんだな……と思った。切なくて苦しくなった。



『雨が化粧して街がきらきらしてる 太陽は虹を奏でる
水溜まりへと広がる空に立てば 未来の歌がきこえた

蒼い船で待ち合わせて僕ら命へ出る
強く光った この奇跡を歌おう 愛を
幼い頃の自分へ逢いに行こう 思い出そう 自由を
このステージは 世界は僕らのステージ
信じよう 僕らのすべてを』

このKinKi KidsのYou…は、あの日の二人の物語で、あの日を共にした二人にしかわからない全てを、KinKi Kidsだけが歌うことを許される歌にして、このステージで歌ってくれた。もうその事実だけで胸がいっぱいだ。
なにより、自分の前で涙を流した相方を歌にするという…それってものすごくない?すごすぎる。愛がすごい。強く光った。つよいひかり。愛。

ジャニーさんの病室で二人きりになった時もあった、そこで話したこともたくさんあった、と。ジャニーさんとKinKi Kids、三人だけになったその瞬間、きっと、幼いあの頃に戻ったのではないか。それこそ、KANZAI BOYAだったあの頃。最後モニターに映った二人の写真、きれいな笑顔で並ぶ二人を見て涙が止まらなかった。


それから、KinKi Kidsの友情と言ったこと。
友達じゃない、と言い合う二人を見ることが多かった。友達じゃなくて、家族でもなくて、そことは別の次元にいる。お互いをそう評しているのを聞くことが多かった。
けれど、今回、友情と言った。私はその「友情」という表現を剛さんがすることを少し意外だと感じた。しかしきっと、二人の関係を表現するたくさんの言葉の中の一つが友情で、それまでは他の言葉で表現する機会が多かったからそう感じるのではないかと思う。
きっと、二人の友情の物語と表現できるくらい時間が流れた。ジャニーさんと3人で穏やかに過ごす時間の中で、ただの友達だった幼いあの頃にゆっくりと戻っていったのではないか。こんなの、私でもボロボロ泣くのにずっと応援しているファンの方々なんてどうなっちゃうんだろう。
共に歩んだ28年間を友情だと言うことができる。それがどれだけ素晴らしいことか。



We're the ones…2を大事にする二人の、僕達はひとつ、というメッセージ。



私はファンなんて言うのが申し訳ないくらいの新参だしただのスマヲタだし、光一さんと友達でもない長い時間一緒に過ごしたわけでもない、剛さんと友達でもない長い時間一緒に過ごしたわけでもない、人間だけど。

それでも、二人のお互いへの愛を浴びるように感じた。
KinKi Kidsへの誇り、二人で立てたことの喜び、二人で歩んでいく未来。言葉で、歌で、ステージで、全部で伝えてくれた。


お互いを気遣い、思いやり、ボケてツッコんで花が綻ぶように笑い合うKinKi Kidsが愛おしい。愛おしくて堪らない。
だって、光一なんて!上段にいる剛のほうばっかり見るから私たちずっと後ろ姿見てたんだよ!剛もずっと光一ばっか見てて!お互い見すぎ!ごちそうさま!ありがとう!!!









長くなったが、やっとタイトルを回収する。


推しは推せる時に推せ


私は、もうジャニーズ事務所所属のSMAPというグループのコンサートをこの目で見ることはできない。

メンバーもずっと心待ちにしていた56枚目のシングルは発売されない。ファンクラブの会員証も効力のないただのカードになる。冠番組で笑い合うみんなを見ることは叶わない。メンバーが思い出話を語り合う姿も、放送中のドラマの話も、メンバーが出ていたテレビ番組の話も、ソロアルバムを出す話も、ファンミーティングやソロコンサートを開催する話も、他のメンバーの口からは聞くことができない。SMAPの曲を5人で歌う姿を、きっと見ることはできない。


昨日まで大好きだったひとたちは、気づいたら呆気なく世界から消えている。


残酷すぎる現実を恨むのだけれど、どうにもならないこともある。私だって、当たり前のように25周年記念コンサートに行けるのだと思っていたから。



好きはもちろん、好きになりかけてる、気になっている、再熱しかけているけど躊躇している、そんな人やグループやコンテンツがあるのなら、ぜひ飛び込んでほしい。



極論を言うと、いつ死ぬかわからない。
いつ好きな人達がいなくなるか、応援できない状況になるかわからない。

もちろん様々な事情があるだろうし、自分のできる範囲でいいと思うし、無理してあれもこれも!なんて必要はないと思う。でも、好きな人たちを応援して、会いに行って絶対に損はしない。
いつか、また、今度、そうやって後回しにして、もしそのいつかが来なかったとき。そのどうしようもない悲しみは、その時にしかわからない。そこで初めて気づくこともあって、その時に気づいてももうどうにもならないということもある。


私は基本的に未来はどうなるかわかんないじゃん明るく行こうよ!派だから、誰に何と言われようと5人が揃う日が来ると思ってる。何が起こるかわからないから。無くなることがあるなら、再び集まるのもあるでしょう。それは、いつかわからないけど、私はまたみんなが笑い合って話す未来をずっと待ってる。
だからこそ、今の一瞬一瞬の彼らも楽しみたいって思う(木村くんのソロコン応募締切もうすぐだから忘れるな)。だから、メンバー全員の今を全力で応援してる。頑張っても過去に戻ることはできないから、行っとけばよかったー!見とけばよかったー!なんてことになるのだけは嫌で。

こんなこと言ったら元も子もないけど、もっと早く生まれてればもっともっと長くSMAPのファンでいられたかもしれない。もっと早く出会っていればよかった。そんなことを思ったときもあったけど。
でも、こんな風にごちゃごちゃ言っても仕方のないことはあるわけで。

じゃあ、今推せるなら推そう!というわけです。

私も、そういうことがあって、今回ちょっと飛び込んでみた。好き!って思ったから。ひとめ会いたかったから。
限りある時間を好きな人達に使うって、とても幸せなことだと思う。本当に。



現場に行きたいなら行けばいいし、シングルが発売するなら買えばいい。曲を聴いてみたいならアルバムを借りたり買ったりして聴けばいいし、雑誌も買えばいいし、テレビに出ているならみたほうがいい。今この瞬間の好きな人たちを目に焼き付けておいてほしい。


きっと、後悔はしないと思う。






最後に。

私は、本当にKinKi Kidsのコンサートに行くことができて幸せだった。
たくさんつらいことがあって、上手くいかない世の中で、大好きな人たちをどう応援していけば良いのか何が正しいのか私は合っているのか、わからなくて悩んでいた。いろんな人の声を聞きたくなくて、少し休みたくてTwitterを開いていない時期もあったし、他のことを考えて忘れようとした時もあった。その複雑な気持ちは今も続いているけど。でも今までよりは圧倒的に軽くなったし気持ちも楽になったし、何よりも前向きになった。好きな人たちをひと目見たこと、応援することに対してこれ以上ない喜びを感じた。

ほんとうは、今回コンサートに入るのが少しだけ怖かった。行きたくて堪らなかったし、行けることになった時は嬉しすぎて叫んでいた。けれど、理由はわからないが緊張でドキドキしっぱなしだった。開演5分前には息が止まりそうになった。二人が登場した瞬間、涙が出そうになった。すぐに悲鳴に変わったけれど。


間違いなく今年一番幸せな一日だったと胸を張って言える。
私を、あの素敵な空間、素敵な世界の仲間に入れていただきありがとうございました。

本当にKinKi Kidsのコンサートは素晴らしいから一生に一回は行ってください。私が保証する。絶対に。

いやだってね、読んでいただいてわかったと思うけど、呼び名の安定のなさよ。私、情緒大丈夫?おつよしとかぶっ飛ばされない?光一とか剛とか呼び捨てにして大丈夫?
そして結局また長くなりました。まとまりもなくてすみません。レポっぽくしたかったけど記憶力カスなのでざっくりとした流れしか書けなかったし。


とりあえず、KinKi Kidsは最高だった。最強だった。
これが一番言いたかった。



「俺たちKinKi Kids!」

KinKi Kidsのこれからが、どうか幸せであり続けますように。